親しらずが気になる【口腔外科】

0006親知らず

「親知らず」とは、奥歯の中で最も後ろにある歯で、智歯(ちし)とも呼ばれています。上下左右1本ずつありますが、もともと親知らずの無い人や、必ずしも4本が揃っていない人など個人差があります。一番奥の場所に生えてくるため、うまく生えてくることができず、斜めや真横を向いたり、歯ぐきに埋まったままの場合もあります。きちんと生えず、歯ブラシが届かない状況が続くと虫歯や歯周病になりやすくなります。そのような場合は腫れたり痛みを伴いますので、抜歯となるケースがほとんどです。

親知らずの抜歯について

完全に横向きに埋まっている親知らずの抜歯は難しく、熟練を要します。状態によって、歯肉を少し切ることや、親知らずの一部を削ったり、歯を割って小さくしたりして抜歯する必要があります。

まずレントゲンを撮影し、必要であればCTの撮影を行います。親知らずの状態を正確に診断し、抜歯の方法や抜歯後の不快事項、合併症、注意事項のご説明をし、処置を行います。翌日消毒を行い、一週間後に抜糸をします。親知らずの抜歯には保険が適用されます。

気になる親知らずがありましたら、つしまスマイル歯科クリニックにご相談ください。

親知らずの抜歯の流れはこちら

親知らずは抜歯が必要?

すべての親知らずが抜歯の対象となるわけではありません。ただ、次のような場合は抜歯をすることがほとんどです。

【抜歯が必要となる場合】

・腫れや痛みがあるとき

・親知らずが虫歯になっている、または隣の歯も虫歯になっているとき

・歯ブラシや治療器具が入らないとき

・矯正治療を行ううえで、親知らずの抜歯が必要になったとき

・周囲の組織を傷つけているとき

 

親知らずを抜いた後が心配なのですが…

処置の内容により2~3日間、抜歯に伴う「痛み」「腫れ」などの症状はありますが、しっかりと術後のケアをいたしますので、ご安心ください。

歯牙移植

虫歯や歯根破折など、どうしても抜歯しなければならなくなった場合、親知らずや、かみ合わせに役立っていない歯を有効活用して、歯を失った部分に、移植する方法です。

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レントゲン写真の黄色〇の歯牙は、虫歯(黒い影の部分)が大きく保存が難しいため抜歯適応です。青〇の歯牙は親知らずで、かみ合う歯が無く機能していない状態です。

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保存不可能の歯を抜歯し、青〇の歯牙(親知らず)を無くなった場所に移植しました。ワイヤーで固定し、移植歯が安定するのを待ちます。

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移植後は根の治療を行います。歯牙が安定したら固定のワイヤーを外します。歯のかみ合わせを回復させ、失ってしまった元の歯と同じように機能します。

歯牙移植は保険適応が可能です。
歯を失うとき、移植という方法があるかもしれません。一度当院にご相談ください。

歯根端切除術

歯根の先の部分が大きく感染している場合、根の中の治療を頑張っても歯ぐきの腫れや膿が治らないことがあります。この場合、腫れがひかないのであきらめて抜歯しましょう、では無く、他の治療法として歯根端切除術があります。どう頑張ってもお掃除できない根の先の感染源を外科的に切除する方法です。

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レントゲン写真の黄色〇の部分には、炎症(黒い影の部分)が大きく歯ぐきが腫れ、痛みが強い状態です。根の中のお掃除をしていき、歯の中はきれいな状態になっても腫れが引きません。

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このとき、腫れが引かないのであきらめて抜歯するのではなく、外科的に感染源を切除することで炎症を抑えることができることがあります。この歯根端切除術では直接歯の根っこの先をお掃除するため、歯ぐきをメスで切開する必要があり、根っこの先の感染部位を切断し除去します。青い部分が歯根端切除により歯根が短くなっているところです。

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歯根端切除後は歯ぐきの痛みも無く、腫れも無く、排膿も無く、レントゲン写真でも黒く写る炎症が落ち着き、根っこの周囲に白く写る骨が回復しているのが分かります。感染源を除去できると骨もしっかり回復し、再び歯として機能できるのです。

歯根端切除術は保険適応が可能です。

歯ぐきの腫れが続いているとき、抜歯の前に歯根端切除術という方法が有効かもしれません。一度当院にご相談ください。

破折歯の接着再植法

粘液のう胞摘出

くちびる、口のなかにできる粘液のう胞は、唾液の流出障害により生じるとされています。具体的には、口唇に広く分布する唾液腺が閉塞したり損傷したりすることにより唾液成分が粘膜下に貯留すると考えられています。表面が破れて唾液が流れてつぶれてしまうこともありますが、破れた傷が良くなるとまた膨れてきます。

柔らかい膨らみで周囲と同じ色調だったりやや青みを帯びていたり、何度もつぶれたものではやや白色がかったものもあります。治療としては原因となっている唾液腺とともに粘液のたまった袋状のものを摘出します。

治療例

粘液嚢胞

左側下唇粘膜下に直径6mm程度の粘液のう胞をみとめます。麻酔後、嚢胞を摘出して縫合しました。約1週間後に抜糸をします。

・治療内容:局所麻酔下で粘液のう胞を摘出する
・目的:のう胞の摘出、口元の印象の改善
・副作用・リスク:術後の疼痛・腫脹
・治療期間:1週間
・費用(税抜):保険診療

骨整形

歯茎に硬いコブみたいな物ができて心配な方も多いのではないでしょうか。これは骨隆起といい、噛んだ時、顎の骨に力が加わり、その刺激によって骨が盛り上がり膨らんだものです。

歯ぎしりや食いしばりが強い方に多く見られますが、遺伝的な可能性もあり、はっきりとした原因は不明です。病的なものではないので、取り除く必要はありませんが、入れ歯が強く当たって痛い場合や、発音がしにくい場合は切除することもあります。

治療例

骨隆起

右側歯肉に直径8mm程度の骨隆起をみとめます。義歯をしようしていると骨隆起部にあたって痛いとのことでした。麻酔後、歯肉を切開し骨隆起部を切除して歯肉を縫合しました。約1週間後に抜糸をします。その後義歯の修理もしくは新製を行います。

・治療内容:局所麻酔下で骨隆起を切除する
・目的:骨隆起切除、義歯の使用感の改善
・副作用・リスク:術後の疼痛・腫脹
・治療期間:1週間
・費用(税抜):保険診療

インプラント

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インプラントは部分入れ歯やブリッジよりも自然な見た目になるだけではなく、他の歯に負荷をかけないというメリットがあり、さらにしっかりと噛むことができるようになります。

しっかり噛める歯は、身体の健康維持や食べる喜びを得るためにとても重要なものです。当院では、新しい知識や技術の習得、専門機器の積極的な導入などによって高度な治療環境を整えていますので、難しい症例への対応も可能です。「もっとしっかり咬みたい」方は、つしまスマイル歯科クリニックに、是非ご相談ください。

つしまスマイル歯科クリニックのインプラント治療

当院では、手術が必要となるインプラント治療を確実に行うために、次のことを行っています。

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歯科用CTでは、顎の骨の厚みや神経・血管の位置などを詳細な立体画像で取得することが可能です。事前に得たデータを元に埋入手術のシミュレーションを行うことで、治療の成功率を高めることができます。

患者様の顎の骨に直接埋め込むパーツのため、安全性・信頼性を考慮した結果、当院では以下のシステムの中から症例ごとに最適なものを選んで用いています。

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当院ではインプラント治療を行う前に、CTデータを元にLANDmarker®というインプラント治療専用シミュレーションソフトを使用し、インプラントのオペ計画を立案しています。口腔内模型合成や最終補綴物イメージを取り込み、3D解析による精密な診査・診断を行うことで、安全性だけでなく完成度の高い診断を実現します。

LANDmarker®でのシミュレーション結果をもとに、iCATで設計・作製したガイドで精度の高い手術を行います。治療計画通りの正確な埋入をおこなうために、フリーハンドではなくサージカルガイドを用いて手術を行い、安全・確実な埋入を実現します。

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骨が少ない場合のインプラント治療

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インプラントを埋入するには、十分な骨が残っている必要があります。しかし、患者様によっては、重度の歯周病で骨が溶けてしまっている場合や、長期間入れ歯を使用していたために骨が痩せていたりする場合があります。
当院は骨造成の併用によって、永く使えるインプラントを実現しています。

インプラント治療の流れはこちら

GBR(骨再生誘導療法)

GBR(Guided Bone Regeneration)とは、歯周病などで骨がなくなってしまった部位に骨補填材を入れ、骨の再生を図る治療法です。

ソケットリフト

ソケットリフトとは、上顎洞底粘膜(シュナイダー膜)をインプラント埋入予定部位から専用の器具で押し上げて、できたスペースに骨に変わる材料を入れる術式です。
この術式は、小規模な骨吸収を補うもので、残っている骨が比較的多い方へ行います。

サイナスリフト

サイナスリフトとは、上顎洞(サイナス)に隣接する歯肉を剥離し、剥離した部位より上顎洞(サイナス)に移植骨や骨補填材を入れる術式です。
サイナスリフトは、残っている骨が少なくなっている場合に行います。