上唇小帯について

上唇小帯とは前歯の中央にあるスジのことです。

このスジが上の前歯の中央の歯と歯の間に入り込んでいることがあります。

よく赤ちゃんが検診で上唇小帯が長いねとか、太いねと指摘されて心配される保護者の方は多いです。確かに指摘されると心配になりますよね。

でも、ご安心ください。この上唇小帯は低年齢の時には太いのが当たり前で、顎の成長と共に上唇小帯の位置が上の方に移動していき、幅も狭くなっていきます。

 

ペイント
しかし、成長しても上唇小帯が永久歯の前歯の歯と歯の間に入り込んだままになっていることもあります。この場合、上唇小帯が邪魔をして前歯がすきっ歯の状態になり歯並びを悪くします。
この時期に上唇小帯を切除することによって自然に歯並びが改善することがあります。

 

1929_9741236
【処置の流れ】
1 小帯周囲に表面麻酔を行い、局所麻酔を行います。
2 小帯を引っ張って固定した状態にして小帯に“切り目”を入れ硬い組織を切除します。
3 止血を行い“切り目”を縫合します。
4 軟膏で傷口を保護します。
5 抜糸は1週間前後で行います。

 

1929_0381236
【術後の経過】
術後2〜3日、傷口の痛みが生じると考えらます。
術後は縫合糸がチクチクして痛いこともあります。

 

1929_4316236
施術後はしばらく経過観察していきますが、すきっ歯が自然に改善しない場合、小さい矯正装置をつけて前歯の歯並びを整えます。

【上唇小帯についてのまとめ】

上唇小帯は赤ちゃんの時は太いのが当たり前です。ブラシの当て方さえ気を付けていれば特に問題はありません。永久歯の前歯が生えてきたときに必要であれば切除すればいいのです。